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長興山のしだれ桜
長興山のしだれ桜
(かながわの名木100選)
木の高さ:13m
枝張りの範囲:直径13m

 この桜の江戸時代当時の呼び名は『櫻珞櫻』で、その刻字名をもつ石標は稲葉氏一族の墓所の入口にあります。エドヒガンという彼岸桜の一種に枝の垂れる品種があり、それをしだれざくらまたはいとざくらとも呼んでいます。仮に植えられた年を紹太寺が移転してきた寛文九年とすれば、樹齢は三百二十年以上になります。花の見頃は四月上旬の年が多いようです。

 しだれ桜の下に、『琵琶池』・『右赤竜松左一株樟』と彫られた二個の石が少し離れて見られます。松は楠の独立樹までこのように大切にされていたのです。さらにしだれ桜の下段にまわる階段の脇に『松蘿圃』の三字が彫られています。松蘿は松にさがった蔓、または茶の意味で、一山の衆僧たちによって、この付近には野菜あるいは茶畑が拓かれていたことがわかるでしょう。現在、しだれ桜の保護のため、根周辺には入れませんので、これらの刻銘石は見ることができません。

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